ビジネスパーソンは、ニュースに敏感になろう
出典:産経新聞 2月26日(木)13時50分配信
「海遊館「セクハラ発言」訴訟で逆転判決 処分は適法と最高裁」
大阪市港区の第3セクターの水族館「海遊館」が、男性管理職2人に対し女性への「性的言動」を「セクハラ発言」と認定して出勤停止とした処分の適否が争われた訴訟の上告審判決が26日、最高裁第1小法廷(金築(かねつき)誠志(せいし)裁判長)であった。同小法廷は、重すぎるとして処分を無効にした2審大阪高裁判決を破棄し、「処分は妥当だった」と海遊館側の逆転勝訴を言い渡した。
男女雇用機会均等法は職場での「性的言動」の防止を義務づけており、企業は同法や厚生労働省の指針に基づきセクハラの処分をしている。最高裁の判断は企業の対応に影響を与えそうだ。
1、2審判決によると、課長代理だった40代の男性2人は派遣社員の女性らに「俺の性欲は年々増すねん」「夜の仕事とかせえへんのか」などと性的な発言を繰り返したとして、平成24年2月、それぞれ出勤停止30日間と10日間の懲戒処分を受け、降格された。
男性側は、「出勤停止は懲戒解雇に次いで重い処分。事前の注意や警告をしないで処分したことは不当だ」として提訴した。
1審大阪地裁は、発言内容が就業規則で禁止されたセクハラにあたると認定し、「上司であるのに、弱い立場にある女性従業員らに強い不快感を与える発言を繰り返し、セクハラ行為をしたことは悪質だ」として処分が有効と判断。男性側の訴えを棄却した。
しかし2審は「セクハラ行為が軽微とはいえないが、事前の警告がない重い処分で酷だ」として、男性側の逆転勝訴としていた。
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その昔、「セクシャルハラスメント・セミナー」というものを会社で受けさせられたことがあります。20年以上前の話ですが、私の勤めていた会社ではその辺の意識は高かったので、社内でのその種の教育プログラムはそろっていました。また、以前から職場で女性がお茶くみをするなんてのはとんでもなのか、お茶は給湯器が備えられていて、お茶くみのために誰かが毎朝入れるなんてことはありませんでした。今から40年前の話ですから当時としては珍しかったかも・・・・。でもしかし、日本社会、とりわけ古風で、保守的か小規模な事業所では、いまだ残っている慣習かもしれません。人が入れてくれるお茶はそれなりにありがたいと感じることもあり、純粋に見てほのぼのとした温かさを感じるとも言えます。どっちが良い悪いという話ではないのですが、今回の「セクハラ」に関しては、当たり前とはいえ、驚いた部分もあります。「人権意識」や「フェミニズム」、「ジェンダー」という言葉が一般化しつつあり、男女雇用機会均等法施行以降、時代の流れが速くなり、神経質にならざるを得ないところもあります。いずれにせよ、今回、最高裁の判例により、今後はセクハラに対するしっかりとした意識、自覚は必要です。それは、職場の上司部下同僚後輩にかかわらず、もちろん男性から女性、その逆、同性間にしてもしかりです。「言葉は災いの元」、いったん口にした言葉は修正が聞きませんからくれぐれもご用心あれ。
川崎中二殺害事件
3人の容疑者が逮捕され、ようやく18歳のリーダー格の男性が自供し始めたとニュースで報じられていました。実に凄惨な事件であっただけに大きく記憶に残る事件となりましたが、その前のイスラム国に日本人が人質になり殺された事件もそうですが、あまりにも人の命が軽々しく扱われていて悲しくなります。なんだかすっきりしない今日この頃です。余談ですが、今回の川崎中二殺害事件のニュースを見ていると被害者の少年の名前がNHKでは「上村さん」とさん付けで呼ばれ、民放では「上村君」であったり「上村さん」であったり、とくに統一されておらず混在します。私のように古い時代の人間は男の子は君付けが当たり前と思っていると最近の学校では、男女の別なく「さん」付けで呼ばれることが多くなったということを聞きます。時代の変化ということなのでしょうか?これも一種の「性差別をしないジェンダーな表現」ということのようです。セクハラも件もしかり、男女の別はないのです。現実、実態とかけ離れている部分も少しあるのですが、間違いないことは時代が変わっていくということ。その変化を受け入れないことには生き残れないというのも決して過言ではありません。この変化の実態、背景を日ごろからよく観察して、よく知っておくことは大事なことです。
言葉は大事です。「モノは言いよう」といいますが、日ごろから表現を磨くことはますます重要になってきました。
ご健闘を祈ります。