管理職試験と受験環境、社会環境の変化をみる
企業や組織によって異なりますが、組織のフラット化や人員削減、雇用形態の変化など、昔と違って主要ポストが減ってきていることなどにより狭き門となったために「管理職」の枠数に対する応募者が増えて競争率が高くなってきていることはご承知のことでしょう。受験要件も細目を決めて、最初から間口を狭くしているところもあれば、何度落ちようと無制限にチャンスのあるところもあり、様々です。役所と企業はまったく事情が異なりますが、いずれにしても昔は比較的楽に管理職になれたのに、今はそうもいきません。ですから今の若い人の方が年配要職よりも修羅場経験が多い場合もあります。さらに社会経済環境の急速な変化と国際化の波は、人材育成のありかたにも変化をもたらしています。2010年の東京オリンピックに向けて、語学とくに実践的な英語教育の必要性が叫ばれ小学校からの英語教育もスタート。外国からの訪日人数もかつてない記録を達成しました。それに伴う物心両面での体制作りも急務です。学校教育では、やはり2020年の大学入試改革があげられます。「考えて行動する」ことが常に求められ、試験形式に記述式となることで準備も大変です。同時にこれから社会人になる人には、3つのスキルが求められrます。「思考力」「判断力」「表現力」です。学校教育の場からこれらの教育カリキュラムが整えられ、やがて学校を卒業した人が社会人として就職してくるわけですから、おのずと組織内人材育成、教育や評価においてもこれらのスキルがどれだあるかが推し量られます。管理職ともなればこの3つのスキルが身についていることが必要となってきます。
かつて職場に見受けられた、次のような管理職はやがて姿を消すことになります。
姿を消す管理職(例えば課長の場合)
1.丸投げ課長=自分では一切かかわらずなんでも部下任せの課長、2.抱え込む課長=権限移譲、任せることができない課長、4.なめる課長=仕事や部下を馬鹿にする課長、5.なめられる課長=管理者の威厳がなく能力もないので部下や上司から馬鹿にされる課長、6.翻訳できないコピペ課長=上司や組織上部からの目標など伝達事項を部下が動きやすいように具体的に言い換えて伝えられない課長、7.口だけ課長=行動が伴わない課長、8.敵も味方もいない課長(またはどちらか)、9.管理職能力に欠ける課長=適正な評価に基づいて管理職になっていない場合・・・・・・・
では、管理者として如何に生き残るか?次の3つのことをお勧めします。
1.与えられている担当業務に一生懸命専念する、2.培った知識、経験、専門性を惜しみなく職務に生かす。3.上司のよきサポートと部下育成に励む、ということになります。
管理職のことを書きましたが、これから管理職を目指す人は、これらのことを念頭に置きながら時間をかけながら「自分づくり」をしていくこと。日常の仕事ぶり行動から、周囲も認めるような組織人になることが大事です。リーダーシップやマネジメント能力の有無は日常の行動側面から自然と醸し出されるのです。いくらつくろっても無駄というもの。最近では360度診断といって、管理者選抜で、職番の普段の仕事ぶりを周辺から聞いて管理者にと要するかを判断する手法も取り入れられていますから、油断は禁物ですね。
ということで、コツコツと準備を怠らないことです。さて、今年もあとわずかな時間になりました。この続きは、明日書かせていただきます。
まあ、来年は良い年にしたいものですね。
どうぞお元気にお過ごしください。