企業・組織・職種・職位によって求める基準が異なることを知る
前回のブログでは面接試験の目的について書きましたが、今回は面接試験とその前段階の選考試験と比較してみましょう。一次試験として筆記試験や論文を提出し、ひとまず一次はパスしたあとは、最終選考段階で「面接試験」に臨むわけです。一次試験では一定の点数や評価基準が明確で誰にも分かりやすいのに対して、面接は評価基準がなかなか見えにくい。ブラックボックスと言われる所以でもあります。したがって、受験者は、事前の情報収集が大切となります。「人となり」を見るのが面接の場なのですが、その面接における人物選定基準が何かということはそれぞれの企業や組織の風土によっても違っています。 例えば 熟成した業界で歴史のある企業と、IT業界のように新しい時代の企業や外資系企業とでは、選考にあたっての考え方に大きな開きがあります。前者では協調性が重んじられる傾向にありますが、後者はアイデアの斬新さやで自立性を考慮します。昨今は、変革の時代にふさわしく、面接試験も各社一律とはならず多様化の傾向にあります。コンサルティング会社や外資系でみられる「フェルミ推定」な設問もこんな保守的な会社でも用いるのかと驚くこともあります。職種ではどうでしょうか、営業職と経理財務職とでは、おのずと違います。営業職のように顧客と接する職種では、「お客さまへの印象」を与える立場ですから「明るさや元気良さ」がポイントになります。一方で管理部門ではコツコツと仕事に取り組む姿勢が感じ取れるかで、誠実性や忍耐強さがポイントになります。職種ごとに求められるポイントが異なることは想像がつくと思います。
管理職として求められるもの
一方で職位として、管理職となると共通して求められるのが「管理者としての資質」となります。面接の設問では管理者としてのセンスの有無を尋ねます。かけらも管理職のセンスを感じ取れない人がいます。このことは、個人指導で模擬面接を行う際、受け答えを通して簡単に感じ取れます。この人は管理者のセンスという側面では「セーフか?アウトか?」簡単に見分けられます。もちろんそれだけですべてが決まるのではありませんが。また、面接本番での立ち居振る舞いも意外と重要なポイントです。つまり印象というものです。声が小さいや、表情が暗い、固いといったことです。管理者ならではのものが要求されるからです。以前私がかかわった流通系の方は、かなり早い時期から受験対策をとられ、特に社内人脈を通じて情報収集と自己研さんに励みました。その方の情報収集では多くの管理者と会い組織の考え方を学んだということです。「備えあれば憂いなし」しっかりと準備をして本番に臨むことをお勧めします。管理職面接試験が多い時期ですが、万全の備えで臨んでください。
ご成功を祈ります。
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